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Out of Africa
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- 2008/04/14(Mon) -
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![]() 「風に立つライオン」の曲が聴けるサイトを探しました時に、以下に貼った動画を見つけました。バックに流れる歌は、さださんがだいぶお若い時に収録されたものと思われ、声につやがあります。 http://jp.youtube.com/watch?v=uk8qD2wx9yA さて、この動画に使われている映画、皆様お分かりになるでしょうか。そう、シドニー・ポラック監督の「Out of Africa (邦題:愛と哀しみの果て)」(1985年製作)から有名な飛行シーンを中心として編集されているんですね。 映画は、デンマークの作家アイザック・ディネーセンが1937年に出版した自伝的小説「Out of Africa」をほぼ忠実に再現したものです。小説はディネーセンがアフリカ・ケニアにおいて農園経営をした自身十数年間の体験を元にして書かれたもので、映画では主人公らをロバート・レッドフォードとメリル・ストリープが主演し、1985年度アカデミー作品賞・監督賞など7部門を総なめにしましたので、ご記憶の方も多いことでしょう。小説の作者名がIsak Dinesenと男性が書いたように見えますが、実は原作者の本名はKaren von Blixen-Finecke、即ち貴族出身の女性でした。小説の内容もそうですが、当時の社会情勢や出版界の通念としてこのような作品を女性が書いたものとして出版したのでは売れないであろうと考えられ、男性名に変えたのだそうです。原作の邦訳が昌文社より「アフリカの日々」と題して出版されています。大変読み応えのある小説ですので、興味を覚えられたら是非お読みになることをお薦め致します。 ところで、最初に掲げた写真の人物は誰なのかって? 彼の名前はJohn Barry。1933年、イギリスはヨーク州生まれの作曲家。そして上記の映画音楽を作曲した人です。Barryは主に映画音楽の分野で活躍しており、数々の名作の音楽を担当しています。詳しくは彼の公式サイトをご覧になって下さい。 http://www.johnbarry.org.uk/ どんな音楽ですかって? では映画の冒頭でアフリカの大地を走る列車のシーンに流れるテーマ音楽と先にもお見せしました飛行シーンの音楽をちょっとご紹介しましょう。雄大な風景にマッチした音楽は、とてもスケールが大きく素敵です。そうそう、それから映画の中ではモーツァルトのクラリネット協奏曲第2楽章が実に効果的に使われるんですよ。 http://jp.youtube.com/watch?v=q_fAEdw7ts0&feature=related もっと、ちゃんと聴いてみたいという方のために、オリジナルのLP盤では未収録の曲も加えたCD(Varese Sarabande VSD-5816)をご紹介して置きましょう。 ![]() |
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風に立つ
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- 2008/04/10(Thu) -
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![]() これから桜の満開を迎えようとする北国の人々には、水を差すようでまことに申し訳ない話題ですが、暖かい関東以西・南方の地では大方の花びらが舞い散ってしまいました。未だに枝に残る色褪せた花弁の向こうには其処かしこに薄緑色の若葉が垣間見え、久しく続くと思われた栄華の物語も瞬く間に遠い昔の話となって新しい命の芽吹きに取って代わられるこの世の無常さを感じずにはいられません。 桜の季節は新入学や就職・転勤などなど人生の大きな転機となる移動の時期と重なっていることもあり、そうした折々に見た桜のシーンがまるでアルバムに納められた記念写真のように皆さんの脳裏に深く焼きついているのではないでしょうか。 千鳥ヶ淵・・・夜桜・・・南十字星・・・という言葉の連想から、管理人が大好きな曲が想い出されました。さだまさしさんの名曲「風に立つライオン」です。 さださんの曲は、ご自身がお若い時にヴァイオリニストを目指された本格的な修業をなさっていたこともあり、曲調がいずれも大変にクラシック的で、管理人大のお気に入りなんです。とりわけストリングスが入った曲は、その傾向が強く表れ、とてもロマンティックで素敵な曲となります。メロディーが美しいだけではなく、何よりも歌詞の素晴らしさが際立っています。時折無理な声域まで声を絞り出すキーの高さだけは少々賛同出来ませんけれど、さださんの唄う歌には、いつもこの上無い優しさが溢れています。 「秋桜」や「関白宣言」なら知っているけれど、そんな曲は聞いたことがないという読者の方々のために、比較的最近、さださんがオーケストラ伴奏で歌われたある番組の動画映像をここにご紹介して置きましょう。お若かかった頃に歌われた伸びのある声質とは異なりますが、これはこれで味のある歌になっています。なお、全曲演奏に約8分間近くも要するかなりの大曲ですから、ダウンロードに少々時間がかかりますことをあらかじめお断りしておきます。 http://jp.youtube.com/watch?v=OyFixulQSNU&feature=related さださんが生コンサート最後の締めくくりとして本曲をしばしば取り上げられますことは、ファンの方々ならよくご存知のことでしょう。実はこの曲には、実在のモデルがいらっしゃいました。もちろん脚色が入っていますから、そのままというわけではなく、飽くまでさださんの作品として仕上がっていることは言うまでもありません。そのモデルとなったお方は、未だ現役としてご活躍中でいらっしゃいますので、敢えてここでお名前を挙げることは控えさせて頂きますが、次の歌詞ページを御覧下されば、この方が周囲や後世に直接的または間接的に残された功績・影響が計り知れない程に大きいであろうことがお分かりになるものと思われます。 http://www.sinsei.org/bokusi/mess08.htm と言うわけで、今日の音楽はさだまさしデビュー30周年記念のリマスター・ベストアルバムのCDを取り上げたいと思います。ラストを飾るのは、もちろん「風に立つライオン」です。 ![]() |
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夜桜
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- 2008/04/05(Sat) -
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![]() このところ関西では、花冷えと言うのでしょうかお天気が良くても肌寒い日々が続いていましたが、今日は陽射しも温かく、お花見には絶好の1日だったように思います。日中は仕事で時間が取れませんでしたので、日暮れてから外に出てみました。枝垂れ桜が夜の光に浮かびあがり、幻想的な悠久の世界へと誘います。 「 ― しょうもないこと言いますけど、いろんなことがありましてん。せやけど、わたしもつれあいも、映画と小屋のことしかわからへんので、ほかに生きる方法は知らんさけ、わたしらなりに、一生けんめいやってきたです。さんざ貧乏もしましてん。フィルムの借り賃もよう払えんよなこともありましたし、売店のアンパンが三度の飯やったこともありましてん。いっときはどこの小屋もそうしたように、ピンクかけよ思たこともあります。せやけど、干したら子供らに見せられへんし、それに伝統ある西陣の映画がみなピンクかけたら、世間さまの物笑いやし、先代にも顔向けでkへんさけ、何とか歯ァ食いしばってリバイバルかけ続けましてん・・・・・・」 浅田次郎作「オリヲン座からの招待状」からの一節です。京都で一番賑わしい地区と言えば、京都駅周辺を別とすれば、四条河原町から西は烏丸通り辺りまで、北は三条河原町界隈というのが通り相場です。その一角を南北に通り抜けるように新京極通りという小路があって、土産物屋や飲食店などが立ち並び、いつも観光客や若い人たちでごった返しています。まさに今日の京都を代表する極地と言えるでしょう。修学旅行の最後の晩に、この界隈で自由行動となって土産物をたくさん買われた想い出の方もさぞや多くいらっしゃるのではないでしょうか。 ところで「新京極」と名がつくからには、「京極」という地名がその前にあったに違いありません。管理人もつい最近まで知らなかったのですが、かつて織物業で繁栄したいわゆる西陣地区の中心地、つまり現在で言うところの千本通り沿い、それが「京極」と呼ばれて多くの職人さんや女工さんらを収容する映画館や飲食店が立ち並び、不夜城のごとく賑わっていたのだそうです。ちなみに「西陣織り」という名前で誰もがご存知の「西陣」という地名は、京都市内には実在しません。由来は応仁の乱のとき山名氏側の西の陣がそのあたりにあったからということらしく、それ以後高級織物の生産地として栄えて来ましたが、着物の値段が高く成り過ぎて、また普段の暮らしには洋服が当たり前となって、織物産業はすっかり下火になってしまいました。今ではその辺りに行っても機織の音がほとんど聞こえません。 「オリヲン座からの招待状」は、老齢の映写技師留吉が、つれあい(実は先代の技師の奥さんで、先代が病気で亡くなった後に一緒に小さな映画館の灯を細々と灯し続けていた)が亡くなったその日に最後の興行を行うというのがクライマックスとなっています。原作の小説を元にした同タイトルの映画(三枝建起監督)も昨年に封切られました。既にご覧になられた方もいらっしゃることでしょう。未だという方のために公式サイトを貼って置きましょう。 http://www.orionza-movie.jp/ 小説の中で最終興行として上映される作品は、川島雄三監督、フランキー堺主演の『幕末太陽傳』(1957年封切り)。一方映画の方は、稲垣浩監督、坂東妻三郎主演の『無法松の一生』(1943年版、稲垣浩は1958年に自身が監督としてリメイクしています)という違いがあり、他にもいろいろと設定に違いがありますが、どちらも京都の満開の桜を重要な舞台背景としているという共通点が見られます。 浅田次郎さんの多くの作品にはいつも、これ以上優しくて、しかし朴訥で不器用なため世間を渡り歩く要領にまったく乏しく、社会的な成功からは遠くかけ離れた人間たちが描かれています。読んでいて歯がゆい程に生真面目なそれらの登場人物に、作者は限りない愛情を注いでいます。きっと作者の体験に根ざした信条がそこに隠されているのでしょう。 夜の闇に浮かび上る満開の桜を眺めている内に、浅田さんの小説作品を始めとして、映画の中で挿入された日本映画史上屈指の名シーン、あの無法松の乱れ打ちと人力車の車輪が銀幕の上を幾重にも重なって流れゆく映像と相俟って、心が時の彼方に連れ去られたような錯覚に陥ってしまいました。 さて今日の音楽ですが、「オリオン」から連想されるものとして天空の星座から選びました。吉松隆のチェロ協奏曲「ケンタウルス・ユニット」(2003年作)。CDはChandos CHAN 10202です。吉松さんには「オリオン・マシーン」というそのものズバリのトロンボーン協奏曲もありますが、作品として管理人はこちらの方が優れているかと思いますので。しかも冬の星座の代表格「オリオン座」も春を迎えて西空に微かに見えるだけですからね。もっともケンタウルス座は南十字星などと同じように南天の星座であり、日本では南方の沖縄に行っても全体を見ることが出来ません。しかしこの星座には、2つの2等星があり、その一つα星は太陽を別にして最も地球から近い恒星(4.3光年)という、目立たないけれど私たち太陽系の住人としては極めて重要な隣人なのです。時空の彼方に想いを馳せる時、吉松さんの音楽は、ともすると崩れ落ちそうな私(たち)のか弱い心をなんと優しく、そして力強く慰めてくれるのでしょう。 ![]() |
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