一度踏み入ったら出口の全く見えない音楽の深い森。森の中を彷徨い歩く内に出会った神々と妖精たちのお話です。

かぼちゃ祭り
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本日はちょっと私的なブログ記事です。

少々以前のことですが、「ジャンボかぼちゃ祭り」なるものに行って来ました。大小様々のかぼちゃが多数出品されていて、その内の幾つかは売却済みです。 でもこんなに大きなかぼちゃ、一体何に使うのでしょうか? ケーキ屋さんがパンプキンパイでも作るのかな?


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中には、こんなに巨大なかぼちゃも。@_@








この季節になると、つい想い出しては聴きたくなる音楽があります。Frank Bridge (1879-1941)が作曲した「イサベラ Isabella」です。この曲については、本ブログ2007年10月28日の記事で取り上げました。


しかしながら、残念なことに全曲を無料で聴けるサイトが見つかりません。そこで、その代わりと言っては何ですが、Bridgeのもう一つの名作交響詩「夏 Summer」(1914-15年作)が聴けるサイトをご紹介することに致します。もっとも、この「Summer」も2010年6月4日の記事で取り上げました。ただしその時は未だYouTubeに本曲がアップされておりませんでしたので、今回改めてということで...。





実は、この曲をある方にご紹介したところ、思いの外大変気に入って頂けました。過ぎ去りし季節、夏の光と水の輝きがハープで見事に表現されています。特に水飛沫(みずしぶき)がはじけ散る様を描いたラストがとりわけ素敵です。そして注意深く御聴きになると、本曲と「Isabella」の間には作曲年代的には7年ほど離れていますが、多くのモチーフが共通に使われていることにお気づきになることでしょう。片や幾分かホラーがかった真夜中のロマンチシズム、片や明るい陽射しの光のアラベスクとその内容は全く異なるにも拘らず、どちらの情景もまるで目に浮かぶような書き分けが出来ていることに驚かされます。







ところで、ちょっと前のことですが「Summer」をご紹介したその方が、来年ご結婚されることを知りました。今の段階ではご婚約ということでしょうから、差し詰め「売約済み」ということでしょうか。(笑)
何はともあれ、おめでとうございます。お祝いにこの曲と演奏をお届けしたいと思います。そしてどうぞ末永くお幸せに。(^o^)/




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千夜一夜物語(3)-アラビア商人
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アルジャジーラのニュースを視ていると、昨今世界の彼方此方で毎日のように一般人による反政府抗議行動が勃発しており、しかも益々過激の度を増しているような気が致します。今年は特にアラブの様々な国で独裁政治に待ったをかけ民主制に移行しようとする動きが活発になり、実際一部の国では成功していますから、余計に拍車がかかっているのでしょう。


それに比すれば、我が国は大震災、そして原発事故による放射能汚染と、暴動の一つや二つ起きても全く不思議はないのに、つくづく従順で我慢強い国民なのだなと思います。余計な争いを避けて平和を好んでのことなら礼賛の辞を惜しまないのですが、これが政府を始めとして社会の上層部によって都合の好いように情報が操作された結果であるとしたならば、由々しき問題です。国民も少しは怒りの感情を行動に表してもと思わないではありません。


考えて見れば、私たちの世界観、即ち世界史や地理の知識はいつも西洋の視点からのものが教えられ、私たちはそれにあまり疑問を持つことがありませんでした。たとえば中東やアラブのニュースを聞いても、原油価格の高騰によるガソリン代値上げの問題を除けば、一般の日本国民にとってそれは何処か遠い他人事のように耳を素通りするだけなのではないでしょうか。本当は英、仏、独のどのヨーロッパの国々よりも地理的に近い筈なのに。


管理人が中東やアジア南部、さらにはアフリカ大陸の東側の国々、即ち汎インド洋の各国を訪れますと、明らかに密接な文化的繋がりを強く感じさせられます。ヨーロッパ人らが世界に進出する遥か以前から、東洋と西洋の狭間にあってアラビア商人たちが何世紀もの長い間交易していたのですから当たり前です。


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アラブの商人たちは実に数字に明るいです。数字の「0」という概念の発見、アラビア数字が世界標準になっていることなど、意外と忘れかけている事実を思い起こしてご覧なさい。この地域に対する私たち日本人の認識が極めて不十分であることに改めて愕然とさせられます。


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ドバイの街が忽然と建築ブームに沸き立つずっと以前から、この地域は金銀宝石の類から香辛料・織物といった生活必需品の取引まで大変賑わっていました。その名残は今でもそうした商店が街中に軒を並べていることでよく分かります。思えば、バスコ・ダ・ガマがアフリカ南端の喜望峰からインド洋に出る海路を発見してから、極めて僅かの時間の内にポルトガル人が遥々極東の日本にまで到着しています。このインド洋から東南アジアを経由して中国南部に至るまで海上交通が発達していたからこそなのですね。


こういう東西南北交易の歴史が有る中で、ドバイは今回その驚異的な人工建造物の数々を観光資源として売りに出しました。国際空港にはそれこそ世界中から観光客(ハブ空港としてだけでなく、乗り継ぎ便のお客さんにも1日近く滞在してもらえるように意図的戦略的に運航スケジュールが組まれています)が集まって来ており、空港内はもとより市内各所に巨大なショッピング・モールが幾つもあって大変な賑わいを示しています。


これだけ経済活動が活発ですと、当然のことながら各国の通貨が膨大に流れ込んでおり、為替レートの変動にも敏感に反応します。14日にパリで開幕したG20はまもなく共同声明を公表して閉幕致しますが、ユーロの安定化が最大の課題の一つで、その先行きの安定化を見越してなのか急速なユーロ高が始まっています。これまで大震災・原発事故と悪材料が続出していたにも拘わらず、欧米の投資資金がギリシャなどを始めとする借金財政に苦しむユーロ圏諸国を嫌って、あくまで消去法として相対的に安全と見込んだ円に目が向けられたために不思議な程に続いた円高は、これを機に対ドル・対ユーロ共にその貨幣価値を下げるものと思われます。ひょっとしたら猛烈な円安傾向に歯止めが掛からない可能性は十分にあることでしょう。巨額な国家の借金財政を改善する兆しは、今の民主党政権下では皆目見通しが立たず、何よりも国の経済力自体が伸び悩みの様相を呈しています。我が国に伝統的に誇る最新の技術力がある限り、国際競争力に関しては未だ未だ大丈夫という楽観論は、もはや過去のものであることを認識しなければなりません。




…と柄にも無く、不慣れな経済評論風の記事を本日は書いてみました。(^o^)/
実は管理人は、英語圏と仏語圏の間を頻繁に行き来するのが仕事の一つですので、ドルとユーロをその度に相当な金額分だけ換金しなければなりません。従って為替レートには人一倍関心がある筈なのに、何故かその読みを誤って損ばかりしているような気がしています。どなたか先行きの経済見通しをご教示下さいませ~。管理人は、商売には絶対に向かないタイプの人間です。エヘン!(キッパリ)




それにしても、20世紀末から21世紀初頭にかけての20年間は、西洋・キリスト文化とアラブ・イスラム文化間における衝突の出来事の数々が時代を特徴付けていたとするならば、最近の数年間は、これに中国文化がその膨大な資金を背景に三つ巴の世界戦争を仕掛けていると言っても過言ではありません。日本は何時の間にやら蚊帳の外、庇を貸して母屋を取られるということが現実と化しつつあります。





最後に現代風にユニバーサルなアレンジがされたアラビア音楽の2作品をご紹介して、取り敢えず管理人による本シリーズを完結と致しましょう。ドバイは時折経由しますので、また新たな発見がありましたらその時に取り上げることにします。


リビア、イエメン、シリア、パレスチナ、イラク、スーダン、アフガニスタン、そしてソマリアなどに1日も早く恒久的な平和が訪れることを心から願って已みません。








千夜一夜物語(2)-バ◯ルの塔
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世界一の高さを誇るビル Burj Khalifa (ブルジュ・ハリーファ)


前の記事冒頭のBurj al Arabと共に、これらのとんでもない建造物に関しては、ちょっとこれまでの高層建築物に対する常識が全く通じません。


次の2つのサイトをご紹介しておきましょう。


http://www.burjkhalifa.ae/





Burj Khalifa は毎夜毎夜建設が続けられ、ほぼ3日で1階ずつ高さを上げていったとか。この動画の解説によると、驚くべきことに最終的なビルの高さも当初の予定より高くなったらしく、更に追加しようと思えば可能だそうです。正に21世紀奇跡の千夜一夜物語。


これらは現代に忽然と現れたバベルの塔なのでしょうか? それとも、もしかしたらバ◯ルの塔?


ドバイの経済については、一時期に示した驚異的な急成長は止まり、今後が危ぶまれるという声もよく聞きますが、少なくとも管理人が眼にした限りでは建設の鎚音が止まる気配はありませんでした。


事実、ドバイの街には「ウォーター・アミューズメント・パーク」や「無重力を体験出来る施設」、更には「スキー場!」まで、次々と娯楽施設が出来上がっており、24時間オープンの空港は世界各地から押し寄せる観光客で大変賑わっていました。






アラビア音楽を聴きながら、この現代のシエラザードが語る物語の結末を考えてみようではありませんか。





千夜一夜物語(1)-未来都市
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世界で唯一つの7つ星ホテル Burj Al Arab (海上の人工島の上に建っている)


アラブ首長国連邦の街ドバイを訪問しました。飛行機の乗り継ぎのためだったのですが...次の便まで時間がありましたので一旦入国し、かの有名な街中をちょっと見物して参りました。その旅行の様子を何枚かの写真でご紹介致します。


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エミレーツ航空の機内食です。


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サービスで頂いたアメニティグッズの入ったポシェットケース。香水やら手鏡など、それなりに良いものがありました。


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ドバイの空港はとても現代的。エレベーターもこんな感じでスムースに上下しています。


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空港内のあちこちに見られる装飾やディスプレイも一際華やかです。


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ペルシャ湾に臨む海岸。海はエメラルド色に輝き、浜の砂は文字通りの真砂色(まさごいろ)。海水浴にはもって来いの陽光です。(むしろお肌が焼け過ぎるのが心配?)


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同じ日に撮影しているのに、海の色合いと海岸の様子が違っていますね。その謎は次の動画で明らかにされています。





上で2枚目に載せた海の写真は、人工島から撮影したのですね。海岸線を守るため岩石を使っているのです。


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椰子の木の形をした世界最大の人工島 Palm Jumeirahの先端に立つ、これも超高級ホテル Hotel Atlantis です。


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人工島から本土へ戻る道すがら見えたニューヨークと見まごうばかりの摩天楼街。

しかし実は、高層ビル群はこの一画だけではありません。

これははたして現実の街? それとも夢の未来都市? 








折角アラビアン・ナイトの世界に足を踏み入れましたので、アラビア音楽もご紹介しておきましょう。





(つづく)



目覚めよ
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先月27日に、文部科学省がこれまでに行ってきた原発事故以来周辺に飛散され地表面へ沈積したセシウム137(半減期30.1年)と134(半減期約2年)について、各地から回収した土壌からの測定結果を公表しました。衝撃的なデータです。シミュレーション画像や原発周辺地域のデータについてはこれまでもありましたが、ここでは200 km以上離れた広域の観測データが示されており、現実の汚染状況が一目瞭然としているからです。ただし、これがどの程度一般の方々の目に止まり、認識されているのか、日本から遠く離れている管理人には不明で、気になってしかたがありません。


先ず注目すべきは、汚染が決して福島第一原子力発電所の同心円上に拡がっているわけではなく、特に発電所から西北方向の飯館村などに極めて高濃度に沈着していること。そして東北3県の他、かなり遠方の北関東の群馬、栃木、茨城の3県にまで、かなりの量の放射性セシウムが飛散していることです。


ここでは南東北3県の他、北関東3県のデータしか公表されておらず、首都圏では一体どうなのだろうかという疑問を誰もが持たれたことでしょう。文部科学省は29日にヘリコプターから観測して得られた埼玉県と千葉県のデータを補完したものを追加発表しました。それがこれ↓です。


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千葉県では西北部の我孫子・取手近辺、埼玉県では秩父地方に汚染が見られています。確か震災の後、利根川から取水している取手辺りの上水道から放射性セシウムがごく微量ながら検出されていましたね。この結果を見ると、そのことも深く納得させられます。高濃度汚染地域は無論として、こうした群馬、栃木、あるいは茨城から千葉にかけて見られる中濃度の汚染がはたして人体にどのような(中長期的)影響が出るのか、おそらく専門家によって意見が異なるのでしょう。そして東京都と神奈川県のデータは、本当に微弱で公表するに価しないのか、あるいは発表の影響を考慮してなのか、何故か公表されませんでした。


しかし、改めて今回の大地震・大津波が直接的原因とは言え、原発事故がもたらした半永久的影響の大きさに言葉を失います。その東京電力が「原子力損害賠償支援機構法」の美名の下に会社の存続が決定され、国民の税金による被害救済への道が引かれることになりました。仮に会社の資産をすべて被害者救済と補償に当てたとしても、明らかに不足であることが明白なのでしょうけれど、この判断が本当に正しかったかどうかは歴史が証明するしかないのかも知れません。弱小金融機関の破綻は黙認したけれど、大銀行のそれは避けるべく救済したあのバブル崩壊後の金融危機の再現を見ているような錯覚を覚えるのは管理人だけでしょうか。


いろいろな意味で日本の将来を憂えます。遠い日本...愛する日本...。


ただ今、住民票も無く選挙権も失っている管理人ですが、国民の皆様が口先だけの政治家や大マスコミによって意図的に醸成される誤った世論操作に惑わされることなく、正しい将来の日本の姿を築き上げていける為政者を自らの判断で選択されることを心から願ってやみません。






日本初の特撮映画として金字塔を放つ映画「ゴジラ」(1954年公開)。ゴジラは海底に潜んでいた太古の怪獣が戦後の水爆実験によって目を覚まし、首都東京を襲撃するという、当時としては奇想天外なストーリーで、ミニチュアのモデルと着ぐるみによるゴジラによる街の破壊シーンをよりリアルに演出した影の立役者は、そのゴジラ登場シーン背景に流れる強烈な映画音楽でした。その音楽を生み出したのは、伊福部昭 (1914-2006) 。その彼の出世作とも呼べる作品が「日本狂詩曲」(1935年作)です。パリのアレクサンドル・チェレプニン賞第1位に輝く快挙でした。しかし、その応募に際し、一旦応募作品はすべて東京に集められ、その後パリに送られることになっていたため、正統的な西洋音楽を学んで来た中央楽壇としては、北海道の厚岸から送られ来た伊福部氏のあまりに伝統音楽の節回しが多い本作品に大いに戸惑い、恥ずかしいから応募を見合わせるべきだとする意見すら出たそうです。今思えば、恥ずかしさ極値の日本的意見もあったものです。


本作品は、ある程度聴き込んでいらっしゃるクラシック音楽ファンにとっては余りにも有名で、今更の感が無きにしもあらずです。しかし、「核」と「日本」という連想から久し振りに聴いてみたくなりました。山田一雄氏の指揮、新星日本交響楽団による名演が高音質でYouTubeにアップされています。もしもまだ聴かれたことがないという方、いらっしゃいましたら、こういう作品です。第1部「夜曲」と第2部「祭」の2部構成になっています。








伊福部氏の生涯に渡る個性である土着的リズムとどこか懐かしいメロディー、そして執拗なまでのバーバリズムが本作品完成の当時から定着していることがお分かりになることでしょう。


今回の震災と不運にも引き起こされた原発事故が目覚めさせるゴジラは、一体どんな姿なのか。世界が注視しており、すべては日本国民にその決定権が委ねられていると管理人は思っています。

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