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一度踏み入ったら出口の全く見えない音楽の深い森。森の中を彷徨い歩く内に出会った神々と妖精たちのお話です。

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サハラ砂漠
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アルジェリア/リビア国境付近の砂漠地帯


皆様、報道等でご存知のように、アルジェリアの内陸部のリビア国境近くで、日本人を含む外国人41人の人質が拉致されるという事件が発生しました。大変心配です。マリ北部戦線での抗争に関してフランス軍が軍事介入したことを受けての、過激派アルカイダ系組織による犯行だそうです。上の写真は、正にその事件が起きたサハラ砂漠周辺を撮影したものです。


見渡す限り、ただただ砂漠。。。川も森も人家も何もなく...ただ砂の大地があるばかり。


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わずかに浮かぶ雲の切れはしも、なんだかとても寂しそう。


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どのような現象が起きたら、このような地形が出来るのでしょうか。見ていると全く飽きが来ないほど、不思議な地形が次々と現れます。


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ついこの間、このアルジェリアの上空を飛んだのですが、昼間見れば延々と砂漠地帯が広がるのに対し、もしも夜間に飛ぶと、眼下に何も町がないから本当に真っ暗闇な大地で、その代わり天空の星空が半端ないほど満点の星になります。オリオン座の三つ星の下に見えるオリオン大星雲(M42)などは、肉眼で見ることが出来たくらいですから。


そんな何もない筈の漆黒の大地が続く中、ほんの時折、思い出したかのように人工のオレンジ色の灯りがポツリポツリと見えることがあります。天然ガスの掘削の基地と、そのプラントの関係者たちが暮らす人々の生活の灯りで、砂漠の中に忽然と浮かんだ町の灯りです。今回の事件は、そのようなプラントで作業する外国人を狙った犯行でした。そのような極限的環境の場所にすら日本人が働いていることに、改めて驚きました。くれぐれも拉致された人質の方々がご無事に帰還されることを心から願っています。






アフガニスタンやソマリア、そして今回のアルジェリアなど、漆黒の大地と満天の星の狭間を、まるで滑るようにジェット機が飛び続ける時、管理人はいろいろなことを考えてしまいます。機内の人々が寝静まる筈のその時間にも、その真下では、そうした陰惨な事件が、さらに状況が厳しい場合には局地戦争や抗争が起きている...。


他人事ではありません。つい先日、管理人はとある国にいて、仕事を終えてそこから離れようとしたその晩に、最後に簡単な夕食でもとご招待されました。そのお宅で、食卓についてさあ食べようとした瞬間に突然のブラックアウト。已むを得ずロウソクの灯りの下で食事をすることになってしまいました。結局、電気はそのまま数時間復帰することなく、真夜中近い時間にテイクオフするたった1便の飛行機に乗るために、真っ暗な中、空港まで歩いて行きました(そのお家と空港は近かったので)。幸い空港だけは別の電源が来ているのか、電気が点いていましたが、それでも何度か天井の蛍光灯が消えかかっていました。空港内でのブラックアウトって、皆様には想像できますか?それはそれはとても不安になりますよ。(先の大震災時に津波で甚大な被害を受けた仙台空港がそうだったかも知れません...。)飛行機は本当に無事飛ぶのか?離陸に問題はないのか?今のような仕事を続けていると、いつかはきっと自分も大きなトラブルに巻き込まれる時が来るに違いない...などなど。しかし、今はそんなことを考えても仕方がありませんので、ただ前に進むことだけを考えることにしています。





そこで今日の音楽はこちら。↓ 皆様の中にはとても懐かしく思われる方が多くいらっしゃるのではないでしょうか。
ところでJALとANA、問題が続いているけれど、大丈夫かな?











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[追記] アルジェリアの拘束事件は未だ完全終結していないようですが、先ほどの報道によると、残念なことに多大の犠牲者が出てしまったようです。謹んでご冥福をお祈り申し上げます。



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辻音楽士 
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寒い冬のパリの地下鉄通路で、黙々とバッハの無伴奏ソナタを奏でる音楽士が立っていました。バイオリンのケースの中にはわずかな小銭が見えるばかり。通行人もまるでそこに誰もいないかのように、見向きもせずにさっさと通り過ぎるだけでした。冬のヨーロッパの都会の片隅では、このようなシーンをあちらこちらで見かけます。





寒い冬の辻音楽士と言えば、誰もがご存知のシューベルト(Franz Peter Schubert, 1797-1828)の歌曲集「冬の旅 Winterreise」(Op.89)。その最終曲が「Der Leiermann」でした。Wilhelm Müller (1794-1827)による歌詞は以下の通りです。


Drüben hinterm Dorfe
Steht ein Leiermann,
Und mit starren Fingern
Dreht er, was er kann,

Barfuß auf dem Eise
Wankt er hin und her,
Und sein kleiner Teller
Bleibt ihm immer leer.

Keiner mag ihn hören,
Keiner sieht ihn an,
Und die Hunde knurren
Um den alten Mann,

Und er läßt es gehen
Alles, wie es will,
Dreht, und seine Leier
Steht ihm nimmer still.

Wunderlicher Alter,
Soll ich mit dir gehn?
Willst zu meinen Liedern
Deine Leier drehn?


管理人は学生の頃、第二外国語としてドイツ語を専攻しました。大変外国語の教育に力を入れる学校でしたから、そのカリキュラムは今では信じられないほどの猛スピードでした。とにかく毎週の授業では、ほとんど復習はなく、どんどん新しい文法がたたき込まれます。復習は当然自分でやっておくべきものという前提で、ひたすら前へ前へと進みました。その結果、一通りの文法は約3ヶ月間程度で終了し(これ本当の話です)、第一学期の最後の頃には簡単な読み物をテキストに使っているという具合です。


確か第二学期に指定されたテキストは、マックス・ヴェーバー(Max Weber, 1864-1920)の「職業としての学問 Wissenschaft als Beruf」で、これを原著で読むというものでした。こんな調子で3年間もみっちり絞られましたので、傍らに辞書さえあれば、ほぼドイツ語の文章はスラスラと読めるくらいになりました。(と言いますか、そうなった筈でした。笑) 従って「冬の旅」などは、LPレコードに付いている冊子の歌詞を眺めながら、よく涙して聴いたものでした。残念ながら、ドイツ語を使う必要性がほとんど無かったものですから、今ではすっかり単語を忘れてしまいましたが...(こらこら)。






ところで、この最後の曲となる辻音楽士 Der Leiermannの「Leier」とはどんな楽器なのでしょうか。英語ではhurdy gurdy などと呼ばれているものですが、これは張られた弦の下を木製の回転板が回って、鍵盤かコマを上げ下げすると弦が擦られて音を出す、一種の機械仕掛け式弦楽器のことのことを指しています。意外と長い歴史があり、古いものでは11世紀頃には既に造られていたようです。時代によって様々な形態を取ったようで、17世紀フランスの画家ジョルジュ・ド・ラ・トゥール(Georges de La Tour,1593-1652)によって描かれた作品「ハーディ・ガーディを弾く老人」がこちらです。


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シューベルトが脳裏に浮かべていた辻音楽士の奏でるLeierは、もしかすると上のような楽器ではなく、手回し式で音楽が鳴る箱型の仕掛け式ハーディ・ガーディだったのかも知れませんが、イメージとしてはジョルジュ・ド・ラ・トゥールの画いた老人がピッタリのような気が致します。本ブログでは、有名曲はなるだけ扱わないことをモットーとしておりますが、この曲をこのように歌われれば、感動を超えて、何やら背筋がゾクゾクとする恐怖感のようなものまで感じてしまいます。名人による名曲の名唱としてお聴き下さい。このお方も昨年ついに鬼籍に入られました。








謹賀新年
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ピレネー山脈上空にて(今年も世界中を飛び回ります)


新年 明けまして おめでとうございます。




今や日本のアニメは世界をリードしていることは、皆様よくご存知のことと思いますが、その嚆矢が今から遡ること半世紀以前にあったことをどのくらいの方たちが認識されていらっしゃるでしょうか。


こちらの動画をご覧下さい。ご年配の方々には大変懐かしい映像でしょうし、若年の方には初めてという人もいらっしゃるかも知れません。日本発の総天然色漫画映画「白蛇伝」(1958年制作)です。


ウォルト・ディズニーの第1作長編映画「白雪姫」の公開が1937年で、「ファンタジア」の公開が1940年です。それに追いつけ追い越せと、当時の東映首脳陣が社運をかけた一大新事業だったわけですが、今から思えば、物語こそ中国古来の伝説に借用していますが、登場人物のキャラクターの設定や場面の創造など、日本独自の着眼点が随所に見られ、これが後にスタジオジブリの発展に繋がっています。世界に飛躍した日本アニメの萌芽はこの作品にあったと言ってよいでしょう。Up主様のリクエストにより埋め込み出来ませんので、下をクリックしてみて下さい。YouTubeの画面に飛びますから。


http://www.youtube.com/watch?v=0OYPDwv1Afo


では、今年も本ブログをどうぞよろしくお願い申し上げます。







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