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一度踏み入ったら出口の全く見えない音楽の深い森。森の中を彷徨い歩く内に出会った神々と妖精たちのお話です。

Bohemian Rhapsody
BRQ1


またまた暫くブの間ブログの更新を滞らせてしまいました。相変わらずの多忙で、多少気にはなったものの、それに関わる余裕はなく、今日まで来てしまいました。完調とはほど遠いものの、取り敢えず元気ですので、皆様どうかご心配なく。



さて、いつの間にか師走ですねぇ。只今は日本に帰っておりまして、連日の寒さに凍えながら仕事をしています。そして先日、遅ればせの紅葉鑑賞に近くの公園に行きました。しかし、昔住んでいた北国のそれに比べると色付きがいまいち。敢えて皆様にお見せする程では無かったのですが、如何にせん、これが限界です。


では、久し振りに何か楽しい催し物でもないかと繁華街に出かけた先で、ふと目に入ったのが映画「Bohemian Rhapsody」の案内ポスター。丁度このブログで数回前(と言っても4ヶ月以上も前になりますが)に「Queen Symphony」を取り上げましたので、これは見に(聴きに)行かなくてはと思った次第。


映画の最初の方では、フレディー役のラミ・マレック氏のお顔が「何か本物とは違うんだけどなー」と違和感を感じながらも、お髭を生やした後半からは「ちょっと似ているかも」と印象が変わり、最後のライブ・エイドのシーンでは「もう似ているかどうかなんか関係ない」くらい本物に成り切っていたのではないでしょうか。それと映画冒頭のライブ・エイドのステージに上がる直前のシーンで背中の方向から撮られた映像。あれはご本人のリアル映像?それともラミ・マレック氏が演じた再現映像? 最後の20数分間は、様々な資料を元に、1985年当時のライブ・エイドの会場を完全に再現したセットで撮影・収録したそうですから、そのリアル感は半端ないです。しかも、音楽は可能な限りオリジナルのQueenによるものを採用し、そこへこの映画のために新たに採録したものを随所に使用したそうです。どこまでが実写(またはそれを元に加工したもの)なのか、再現映像なのか、判別し難い程によく仕上がっています。残念ながら、私が鑑賞した映画館はドルビー・アトモスの音響設備ではなく、普通の7.1チャンネルでしたが、それでも十分に音楽を堪能することが出来ました。


ところで、「Queen」はあくまでロック・グループです。いわゆるクラシック音楽とは対極にある音楽ジャンルですよね。それがどうして「Bohemian Rhapsody (日本語にするなら「ボヘミア狂詩曲」でしょうか)」なんて、クラシック音楽ジャンルのような曲名になったのでしょうか。この一見全く異なる2つのジャンルを繋ぐ不思議な謎。これが、この音楽グループが他のそれと一線を劃す大きな魅力になります。この映画では、彼らの音楽が一体どのようにして産み出されていたのか、その秘密の一端が明かされています。翻訳された字幕の歌詞も素晴らしく、メッセージがストレートに伝わって来ます。またロックとは言え、メロディーラインがとても明瞭で美しい。ビートルズにも共通して言えることですが、ブリティッシュ・ロックがクラシック音楽の伝統を土台にして産まれたことが改めてよく分かります。未だご覧になられていない方は、是非劇場に足を運ばれてみて下さい。


本物の映像の方をご参考に。もう他界されて27年にもなるのですね。




そして最後に、本物のライブ・エイドと映画の相当シーンを並べて比較した動画です。当時の映像を探していたら、YouTubeにアップされていました。これを見ると、関係者一同が如何に忠実に再現しようと努力されたかがよく分かります。




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