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金・銀・銅 (1)−ソウルの休日
- 2008/07/24(Thu) -
無窮花1


韓国の国花、ムグンファ(無窮花、むくげ)です。英名は‘Rose of Sharon’で、開花期は7月の今時分から10月にかけてだそうです。『一度咲いたら、長く咲き続ける花』として、古来より韓民族により愛されています。


[管理人注:話が相前後しますが、管理人はしばらく国を離れておりました。前もって皆さんにお断りすれば良かったのですが、とても多忙でその余裕もありませんでした。ブログの更新がすっかり途絶えてしまった間、どうされたのかと心配して下さった方、もしもそんな方がいらっしゃいましたらば、どうも申し訳ありませんでした。]


さて、もう後何日かすると北京オリンピックですね。ただ今、中国の北京では、世界中からオリンピックを観にやって来る観光客を目当てに、ホテル等々宿泊施設の料金が乱高下しているらしいです。当初は契約済みの住人まで追い出して、高い家賃を設定したものの、余りの高額さに空室が続出。それで急に値段を引き下げたり、いやいや未だ取れると強気に引き上げたり。我が国日本もそうでしたが、オリンピック招致は経済発展のまたとない絶好の機会ですから、人々の気持ちが浮わつくのも無理はありません。せめてこの大騒ぎの後に、取り返しのつかない大気汚染など自然環境の破壊と社会の崩壊だけは残されないことを祈るばかりです。

夏季五輪がアジアの国で初めて開催されたのは、言わずと知れた日本の東京です。その次が韓国のソウルでした。そういう訳で、北京五輪を前にしてソウルの今が極めて注目されました。


結論から言えば、ソウルの街の綺麗さにびっくりしました。もちろん街のはずれに行けば汚れの酷いところもあるのでしょうけれど、総体に驚く程整理されていると思いました。建物もどんどん綺麗なものが増えています。今回はある韓国大企業の施設の招きに応じて訪問の機会を得ることが出来たのですが、これも実に立派の一言。日本にもあれだけのものはそうそうありません。


それから何と言っても、食べ物に興味が・・・(笑)。 いやあ、流石に韓国、初っ端からキムチ、キムチ・・・の洗礼です。こちら(↓)は、上記企業の職員食堂で出されましたキムチ弁当!


韓国1


何処をお箸でつついてもキムチが・・・。そう言えば、韓国で写真を撮る時には、「はい、チーズ!」ではなくて、「キムチー!」って言うんだって。(^ ^)V


幸運なことに、ソウル訪問中にユネスコの世界文化遺産にも登録されている昌徳宮を見学することが出来ました。昌徳宮は、1405年李氏朝鮮時代に創建された宮殿です。ネット情報によると、現在は木曜日のみ一般の人も自由に見学できるらしいですが、通常は前もって予約したガイド付きツアーのみが見学可とのこと。火災で焼失・再建された歴史があるために、管理がとても厳しい印象を受けました。しかも私たちが行った時は、まるで人っ気が無くて、広大で厳粛な雰囲気の漂う宮殿敷地内を独り占めすることが出来ました。こんな経験は滅多にないことですので、こちらに何枚か写真をご紹介致しましょう。


敦化門と呼ばれる大門(正門)をくぐると宮殿域内となります。先ず錦川橋と呼ばれる石橋を渡り、その後幾つかの門をくぐると、いよいよ公式行事が行われた壮大な仁政殿が姿を現わします。


昌徳宮1


昌徳宮6


役人たちは、皆ここで、その職位の順に従って整列していたとのことです。


昌徳宮2


奥の方に進むと、王や王妃の寝殿である大造殿などがあります。建物の美しさもさることながら、張り詰めた厳粛な空気の中、宮殿専属の案内嬢のしぐさがとても優雅で奥床しかったのが印象的でした。


昌徳宮3


さらに奥の方に行くと、秘苑と呼ばれる韓国式庭園です。池には蓮が一杯生えており、8月になると水面一杯に咲き乱れるらしいです。少し咲いていたものの、ちょっと時期が早過ぎたのが残念!


昌徳宮4


最後は、案内嬢のアップです。特別に許しを得て撮らせて頂きました。ごく自然に、かつ可愛らしくポーズを決めてくれました。(案内用のマイクが邪魔で、惜しい〜〜)


昌徳宮5



で、恒例の今日の音楽ですが、この人の音楽を抜きに最近のオリンピックは語れません。テオドラキス(Mikis Theodorakis, 1925-)の「Canto Olympico」。ソウル・オリンピックが開催されたのは1988年でしたが、その次の1992年バルセロナ・オリンピックのために作られた全曲演奏約50分の合唱付き管弦楽曲です。人類の持つ底知れぬパワーが地の底から湧き上る勇気と歓喜に満ちた大賛歌。何度聴いても感動に胸震えます。

テオドラキスは、前回アテネ大会開会式の音楽でも一部登場しました。「その男ゾルバ」以来、この人の作品に常に注目して、オペラ・交響曲・歌曲を始めとしていろいろな作品を聴いて来ましたが、そのどれもがメロディー・リズム共に感動の嵐を呼び起こします。彼はまた、自作品の数多くを自ら指揮しており、その大半がIntuitionのレーベルを通じて入手可能です。未だ知る人ぞ知る作曲家の部類に留まっているのが不思議でなりません。しかしながら、テオドラキスは真に20世紀を代表する名作曲家・名指揮者として、やがてその名をクラシック音楽の歴史に燦然と輝くことは間違いがないと思われます。オリンピック・シーズンに正にふさわしいテオドラキスの音楽で、この猛暑を乗り切ろうではありませんか。
(なお、下に挙げたCDの指揮者は、Theodorakisと同じギリシャ出身のLukas Karytinosです。彼も情熱的な演奏をするという点では、Theodorakisに全く引けを取りません。)


Olympico1


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コメント
-Re.金・銀・銅-
RAMさま、お帰りなさい。
長期に渡る外国でのお仕事、お疲れさまでございました。
私のほうもほんのちょっとたいへんなことがありまして、ここ1か月ほどご無沙汰してしまいました。
それにしても暑い日が続きますね。
今日はお昼を食べにオフィスから一歩外へ出たとたん、着ていたブラウスに火が点いたのかしらと錯覚するほどの炎熱に襲われました。
東京は夕方になって猛烈な雷雨に見舞われましたが、昼間の熱エネルギーをたっぷり吸い込んだコンクリートジャングルの中では、体感気温はほとんど下がっていないという感じです。



「金・銀・銅」三部作、どれもたいへん面白く読ませていただきました。
ソウルの昌徳宮、私も二度ほど行ったことがあります(いずれも現地の方に案内していただいたので、曜日が木曜日だったかどうかは覚えていません。記録を見ればわかりますけれど、今手元にないもので)。
壮麗で優雅な建築群と美しい庭園はたいへん印象的ですね。
15世紀の創建後、戦乱によって荒廃したため、現存の建物は大部分が17世紀に再建されたものだそうですが、ソウル近辺に残る王宮遺跡の中ではもっともよく往時の姿をとどめているといわれるだけあって、歩いているうちに中世の朝鮮王朝にタイムスリップしてしまったかのような気持ちになってしまいました。
もっとも、一歩外へ出ると周囲には近代的なビルが建ち並んでいるあたりが、なんとなく東京と似ているのですけれども。
最初に訪ねたときはスケジュールの都合で見学時間が30分ほどしかなく、ほとんど見た気がしなかったので、再訪の機会を得た折には2時間ほどかけてじっくり散策しました。



>流石に韓国、初っ端からキムチ、キムチ・・・の洗礼です

私もこの国のお料理には目がないのです。
キムチや焼肉もさることながら、いちばんのお気に入りは辛味のきいた冷麺。
ぴりりとした刺激に、身も心も引き締まる気がします、というのは表向きの理由で、ホンネはビールがますますおいしくなるから。



>テオドラキスは真に20世紀を代表する名作曲家・名指揮者として、やがてその名をクラシック音楽の歴史に燦然と輝くことは間違いがないと思われます。

そうですか。
残念ながら、まだ聴いたことがありません。
もっとも、こちらのブログで扱われる作曲家は私にとって大半が未知の存在ばかりなのですけれども。
ギリシャの作曲家というと、私の頭に思い浮かぶのはほとんどクセナキスひとりだけ、あとは映画音楽などのジャンルで名作を残しているヴァンゲリス程度です。
ご紹介いただいた「Canto Olympico」という作品、バルセロナ・オリンピックのために書かれたとのことですが、テクストとなっているのはどのような詩なのか、今度お時間のあるときにでも簡単にご紹介いただけるとうれしいです。



>先ずは、オードブル。オリーブオイルとレモンで煮込んだサーモン 野菜のブルノワーズ、ケッパーヴィネグレット。(鴨フォアグラのテリーヌとのチョイスでした。

うう〜ん、サーモンがおいしそ。(♪)
きりりと冷えた白ワインがどんぴしゃりですね。



>メインは3種類からのチョイス。和風スペシャル:鴨の照り焼き

私もダンゼン鴨の照り焼きを選びます。
こちらにはやはりコクの効いたフルボディのブルゴーニュ(赤)でしょうか。
何しろ私まれに見る鴨きちがい。
特に時間をかけてじっくりローストした塊を、少しずつそぎ落としながら食べるのがたまりません。
これまで通算して何羽平らげたのかしら?
そのせいかどうか、川や湖などで鴨を見かけると、私が近づくより早く、みんないっせいに羽音をたてて逃げ去ってしまうのです。



>パリのほぼ中心部にあるオペラ座ガルニエは、建物の外観は無論のこと、中に入れば美しい彫刻の数々や素晴らしく手の込んだ内装にため息が出るばかりです。極上の旅の最後を飾るには、この西洋文化の粋を集めた空間にひとときを過ごすに優るものはありません。

ヨーロッパを旅していて、「ああ、ここはヨーロッパなんだな」と実感するきっかけは人それぞれでしょうけれども、私の場合はやはり教会の尖塔と鐘の音、そしてオペラハウスです。
パリのオペラ座にいらっしゃったんですか?
それはうらやましいですね。
私、パリにはこれまで一度も行ったことがありませんが、このオペラハウスがどんなにゴージャスで華麗であるかは映像でもじゅうぶんに想像がつきます。
いえ、きっと実物は想像をはるかに超えているのでしょうね。
建物それ自体が一個の巨大な芸術品という感じでしょうか?
いつの日か、盛装してここで大好きなオペラを観られたらいいな・・・。



>ところで今回の旅、いつもとは異なり、もう一つ特別なことがありました。実はファーストクラスでのフライトだったのです

すっご〜い・・・!
私など業務出張でも原則エコノミーで、搭乗時間によって例外的に一部ビジネスの利用が認められるだけですから、ファーストクラスなんて夢のまた夢。
おそらく一生乗ることはないでしょう。
お話とお写真から察すると、まさに「空飛ぶ5つ星ホテル」ですね。
窓の外に広がる荒涼とした氷の大地を眺めながら極上のお料理とワインを味わい、最高に洗練されたホスピタリティに心身をゆだねる・・・
この世でこんなぜいたくって、ほかにそうそうありませんよ!
ああ〜、ホントにうらやましい!
焼き鳥屋さんで飲むのを何回我慢すれば、切符買えるのかしら?



>リアルタイムで観た時も感じましたが、今、改めてこの映像を拝見して、何か生きる喜びと勇気のような熱い気持ちが湧き上がることに少しも変わりはありません。この時の彼女の完全に音楽と一体になったパーフォーマンスは、順位や技術がどうであったかというレベルを超えて、それまで一度も見たことのない天上の華が咲き開いた瞬間を目撃したのだという想いを強く致します。そう、その時確かに何か別世界への扉が開かれたのでしょう。彼女にとっても、またそれを観る人々にとっても。

この文章を拝見して、あのときの感激と興奮が私の心にきのうのことのようによみがえってくるのを抑えることが出来ませんでした。
ほんとうにおっしゃるとおりだと思います。
私はこれ以上あの情景を的確に表現することができません。
日本中の、いえ世界中の人々の心をゆさぶった歴史的な数分間でした。
今度の五輪でも私たちはこのように、国籍を超えて全人類で共有することのできる感動のドラマと出会うことが出来るでしょうか?



それにしても、マリオ・デル・モナコ、すばらしい歌手ですね。
初めて聴きましたが、イタリア・オペラが苦手な私がいっぺんでファンになってしまいました。



Ayako
2008/08/05 00:11  | URL | Ayako #-[ 編集] |  ▲ top

-代役決定-
これはこれは、3編分をまとめたとは言え、私の本文よりも長いコメントに恐れ入ります。今度記事のアップが滞った時は、私の代わりに書いて頂けないでしょうか。(^_-)

>暑い日が

本当に日本は暑いですね。帰ってから、すっかり体調を崩してしまいました。それに加えて大気がかなり不安定なのか、雷雨や豪雨の被害が今年は例年になく多発しているように思えます。都会に居ながら水難ですからね。Ayakoさんこそ、たいへんなことの予後、どうぞお気をつけ下さい。暑さもさることながら、私はブラウスならぬお尻に火が点いたような状態で、ただ今アップアップです・・・(笑)

>ギリシャの作曲家

クセナキスは確かに有名ですが、テオドラキスは彼よりずっと分かり易くて、私は大好きです。テオドラキスは管弦楽だけでなく、ブズーキなどギリシャ特有の楽器を伴奏にした歌曲もたくさん作っており、自作を自ら歌ったCDまであるんですよ。でも一度も聴かれたことが無いのでしたら、差し当たっては「その男ゾルバ」のバレエ組曲が一番のお薦めです。ラテン系の乗りと情熱的なリズム感。きっと気に入られると思います。ギリシャの作曲家では、他にカロミリス、スカルコッタスなどでしょうか。前者は本ブログ開始早々に取り上げています。

>Canto Olympicoのテクスト

当時のIOC委員長サマランチ氏がテオドラキスに作曲を委嘱するに当たりいろいろと注文をつけたようですが、ミキスはそれが気に入らず、結局自身ともう一人の作詩家合作で、オリンポスの神々に対する賛歌とオリンピックの歴史を綴った詩を新たに創作。これをテクストにしています。CD付属のリーフレットには、その詩の各章のタイトルが書かれているだけで、(ギリシャ語で書かれていると思われる)歌詞の詳細は分かりません。

>オペラ座

欧米に出かける時は、前もってネットで演目などを調べて可能な限りチケットを買うようにしています。でも毎日公演があるわけではありませんので、意外と聴きたい演目には当たりません。内部の見学だけなら、公演がない日中に多少入場料を払えば見ることが出来ます。その価値は十分あると思いますよ。

>焼き鳥屋さんで飲むのを

そうですね・・・200回くらい我慢すれば・・・って、つい無責任なことを。でも鴨肉をそのくらい平らげられたのなら、それはそれで羨ましいですよ。お互い様ということで。

>マリオ・デル・モナコ

彼、カッコいいでしょ。LPのモノからステレオ初期の時代にかけて、カラス、デバルディら一世を風靡した名ソプラノの相方として活躍した名テナーです。私も映像で彼の歌う姿を見たのは珍しいです。YouTubeでは思わぬ映像に出会えるので、クラシック音楽好きには無くてはならぬ存在ですね。

さて北京では、一体どんな新しい音楽に出会えるでしょうか。ワクワクドキドキしています。
2008/08/08 03:15  | URL | RAM #T8R40tLg[ 編集] |  ▲ top


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