一度踏み入ったら出口の全く見えない音楽の深い森。森の中を彷徨い歩く内に出会った神々と妖精たちのお話です。

アイデンティティー
IDT1


上の写真、いったい何を撮影したものでしょうか。


実はこれ、2ヶ月ほど前に一時帰国した際にとある公園の池で撮りました。
ちょうど掃除かメインテナンスのため池の水がほとんど干上がっていたところへ、急にポンプから注水したものだから、池に降りしきった桜の花びらがどんどん水かさを増す水流に乗って、まるで渦巻き銀河のように見えた瞬間を捉えたものなのです。合い間の水面下に一匹の錦鯉が見えるのが分かりますか?


休日もおちおち休めないほどに毎日押し寄せる大量の業務に、疲労だけは確実に蓄積してゆく現在の仕事。つい自分を見失い勝ちになってしまいます。ゆるぎない確固としたアイデンティティーを持たないと、本当に流れに翻弄されて溺れてしまうだけだと自分に言い聞かせようとするのですが、悲しいかな、思いとはうらはらに実行は難しいです。





皆様はMasterclassという言葉をご存知でしょうか。各界で活躍する超一流の名人が、公募や推薦などで選ばれた生徒さんたちに1回限りで直接指導する時のことを指して、「Masterclass」と呼びます。


本日ご紹介するのは、マキシム・ヴェンゲーロフが4人の優れた生徒さんたちにレッスンをする様子を放映したMasterclassです。ご覧になれば分かりますように、出演する生徒さんたちの技量は今すぐにでもコンクールに出場できるほど非常に高いです。どこにケチをつけるのかしらと思うほど素晴らしいのに、ヴェンゲーロフは絶妙な比喩や仕草、また実演で、さらに上を目指すようにと仕向けるヴェンゲーロフの指導の巧みさ。プロ中のプロとは如何なるものかという真髄が垣間見える大変面白い動画です。そしてこの動画を見てつくづく思うことは、自分だけにしか築けない世界を持つこと、言い換えればアイデンティティーを持つことの重要さです。彼が生徒さんたちに示しているのは、おそらく彼が描いている理想の姿のほんの一例に過ぎません。それをただ真似して演奏しなさいと言っているのではなく、自分だけにしかできない(音楽の)世界を想像し、創造することが大切なのだと言いたかったのではないかしら。少なくとも私にはそのように思えました。






何か、ちょっと元気が出て来ました。さあ、今日から新しい週の月曜日。もう少し頑張ってみよう!





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