一度踏み入ったら出口の全く見えない音楽の深い森。森の中を彷徨い歩く内に出会った神々と妖精たちのお話です。

ウクライナで民間航空機撃墜
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このところ大変忙しくて、なかなかこちらのブログの更新ができず申し訳ありません。バテバテになりながら、何とか息をしていますのでご安心を・・・。


本来であれば、W杯でオランダが快進撃中のアムステルダム市内の狂騒風景などをお伝えしようと思ったのですが、準決勝で敗退してしまったのと、仕事に追われる内に決勝戦も終わってしまいまして、何となく間が悪くなってしまったなと思っている内に、この仰天のニュースです。


事件そのものも驚きですが、実は管理人、もしかしたらこの飛行機に乗る可能性があったものですから、ニュースを知った時には絶句です。結果としては、旅行自体が取り止めとなったため、あくまで仮定の話となりましたが、このクアラルンプール行きの飛行機便の情報を眺めていたことは事実です。



それにしても何でマレーシア航空の飛行機が危険なウクライナの上空などを飛んでいたのでしょうか。


実は地球儀で見ると一目瞭然なのですが、オランダのアムステルダムからマレーシアのクアラルンプールまで燃料が最も少なくて済む大圏航路がウクライナ上空を飛ぶルートなのです。次のBBC World Newsの解説がそれを分かりやすく説明してくれています。


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本来であれば、上図のように飛ぶところ、現在のようにウクライナ国内が非常事態にある場合には、万が一のことを恐れ、たとえばブリティッシュ航空のように同じ目的地に飛ぶ場合でも、次のように国土の上空を避けて飛ぶ予防措置を取っているところもあったわけです。


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事故当時、各国の飛行機が飛んでいる状況を、各機から送られる信号のGPS情報などから地図上に表示すると次のようであったそうです。 


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ウクライナ国の上空自体に飛行する機体が少ないだけでなく、特に問題となっている親ロシア分離派の反乱軍が活動している同国東部にはほとんど飛んでいないことが分かります。謝ってミサイルを発射した側が非難されるのは当然として、幾ら3万数千フィート上空(1万2千メートル前後)を飛来するとは言え、何故にそのような戦闘行為が行われているゾーンに入ったのかが分かりません。

最短航路であったから危険と承知で経路を変えなかったのか、あるいはこの便だけが何らかの理由でその経路を取ったのか、ミサイル発射をした軍の特定と同時に、大きな問題(謎)であると思います。


何はともあれ、298名の尊い命を無残にも奪われた犠牲者らに謹んで哀悼の意を表したいと思います。そして、この事件をせめても契機として、互いに(特に分離独立派、もしくはロシア併合推進派に言えることですが)意地を張るのは止めて、歴史的な経緯を含めて元の平和な状態に復帰するために今何をすべきなのかを冷静に考えて頂くことを心から願うものであります。





今、世界の各地で紛争が起きています。この半世紀以上の間戦争や紛争を繰り返している中近東だけでなく、南北アメリカでは特に薬物の非合法な取引が背景となって貧しい住民たちが問題の種を撒き続けています。また、アフリカ大陸では「アラブの春」と言われたチュニジアを始めとしたリビアやエジプトなど地中海沿岸の国々が未だに落ち着きを取り戻さないばかりか、内陸部では特にイスラム系住民とそれ以外の人種や民族の間でどこも緊張状態が続いており、スーダン、南スーダン、ケニア、ナイジェリア、アルジェリア、マリ、コンゴ民主、中央アフリカなど様々な国と地域で、過去もしくは現在テロ行為や戦闘行為が勃発しています(ソマリアは別な理由で長期間そういう状態にあります)。そうした問題が起こると、航空会社は適宜その地域の上空を飛ばないなどの防御策を講じて来ました。そうした地域の上を飛ぶ度に、眼下では悲惨な状況が繰り広げられているかと思うと、ぬくぬくと座席に収まって機内の映画などを鑑賞していて良いのだろうかと複雑な気持ちになります。


そう、今、世界は平和を謳歌しながら美味しいものが食べられる人々と、着の身着のまま、明日どころか一寸先の命さえ保証されず逃げ惑う人々が同時に存在する、不条理がまかり通る時代を迎えているのです。





飛行機から散在した遺体を収容する現場の風景に広大なヒマワリ畑が映っているニュース映像を見て、以前のこちらで取り上げたウクライナ生まれの作曲家Alla Pavlovaの記事のことを思い出しました。(2007年7月4日の記事参照)
その時の表題が「祖国」とは何たる皮肉なことでしょうか。


哀悼の意を込めて、今日はこの音楽をお届けしたいと思います。Alla Pavlova (1953-)のElegy of Piano and Strings (1998年作)。


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