一度踏み入ったら出口の全く見えない音楽の深い森。森の中を彷徨い歩く内に出会った神々と妖精たちのお話です。

地球の素顔
POE1


秘密特定法の該当情報の一つに、気象衛星「ひまわり」が撮影した画像情報が入るのだそうです。気象観測が本来の目的とは言え、その解像度は公称で地球上の距離にして幅1km。大規模な軍事施設ならば、その動向を解析することが不可能ではありません。もっともNASAが持っている偵察衛星の解像度は1m程度まであり、自動車の有無はもちろん、条件が良ければ人の姿まで分かるそうですから、その比ではありません。ですから、気象衛星画像を国家秘密にするなんて、それほど大仰に考えるのもあれかなとは思います。
[自民党の圧勝を受け、これから次々と私たちの生活に対して国家にとって都合の良い方向に合わせるために様々な制約を課して来ることに注視する必要があります。今回の総選挙で阿部首相が目論んでいたものは、アベノミックスの評価でも消費税10 %アップへの延期に関する是非でもなく、それらはあくまで表面的な争点としてカモフラージュされたものに過ぎず、真の狙いは憲法改正を主軸とした国家統制への信託を確保することであったと管理人は考えています。それは嫌だと言っても、最早誰も食い止めることは出来ません。選挙という民意がそれを良しとしたという理屈があるからです。]


ほんの数日前に中国のネットユーザーの間で、この「ひまわり」の画像が「それまで地球は青いと言われていたのに、本当はこんなに薄暗い姿だったとは驚きだ!今まで我々が米国やロシアの衛星写真で見せられていたのは真っ赤な嘘だったのか!」と話題になっているとのニュースを見ました。多分これには、日本語が読めなかった故のちょっとした誤解があります。この写真自体は、赤外線カメラで撮影した画像で、気象庁のHPから入ることが出来るのですが、(全地球画像の場合)ほぼ1時間おきに衛星から撮られた画像が配信されていまして、真っ先に現れるのはこの赤外画像(白黒)なのです。
[注. 緯度や経度、海岸線を表す白線はもちろん画像処理で追加されたもの。]


http://www.jma.go.jp/jp/gms/


対象地域を「全球」にし、「赤外」から「可視」に変更すると次のような写真になります。


POE2


ああ、やっぱり本当は「地球は青かったんだぁ!」と一瞬喜んだものの、でも直ぐに何か変だなと気が付きました。


何がって・・・。


海の色が青色なのはそうかなとも思いますが、大陸や島々が皆、緑色になっています。そんな筈はなく、実際は砂漠であったり、森林であったり、少なくともGoogle Earthの画像とは大きく異なります。結局、「可視」画像とはなっているものの、実際に人間の眼で見える画像をそのまま配信しているわけではなく、コンピューター処理が施されている画像であることが明白なのです。分かり易いのはいいのですけれど、紛らわしいことをしないで、ちゃんと真の素顔を見せて欲しいものですね。
[注.  ただし、雲(水蒸気)の存在を明確に示すため、雲については特殊な加工処理して強調していることはこの衛生画像の説明に断わってあります。]


ところで赤道上の上空とは言え、地球の近くを廻っている静止衛星からなのに「どうして全地球の姿」が撮影できるのかって不思議に思われません? そう思ってちょっと調べて見ました。現在観測中の「ひまわり7号」は東経145度の赤道上35,800 km。そして打ち上げされたばかりで、現在は試験的にデータを収集しているだけですが、来年から本格的な観測を始めることになる「ひまわり8号」の停止位置は、東経140度赤道上35,800 kmのところで地球の自転速度と同じスピードで廻っているとのこと。地球の半径が約6,400 kmですから、そのおよそ6倍くらいも離れた宇宙空間にあることが分かります。そうと分かれば、地球全体の写真を容易に撮影可能であることが納得出来ますね。





POE3


クリスマスの直前、管理人は年内最後の出張を終えて普段の任地に戻りました。思えば今年も随分と彼方此方に出掛けたものです。数えてみましたら、この1年間で総フライト数が40数回に上っていました。その全てが国際便のロング・ホールで、休暇や私事によるものは含めておりません。ざっと計算して25~30万マイルくらい(およそ400,000 km以上)は飛んだ勘定になります。 ちなみに地球から月までの距離が約380,000 kmです。つまり、年間に飛んだ総距離は、静止衛星までなら少なくとも往復5回以上、全部つなげたら月にも到達するくらい飛行したことになります。そう考えたら、実に恐ろしくなりました。


もちろん管理人はパイロットやフライト・アテンダントではありませんので、飛ぶこと自体がお仕事なわけではありません。その出掛けた先々でやらねばならないことがあり、その準備やら事後処理やらで、前後もとても忙しいのです。よくも身体が持ったものと我が事ながら感心してしまいました。否、本当のことを言えば、時には過酷な環境下で働かなければなりませんから、実際は幾度も体調を崩しながらの作業だったのですけれどね。機内の窓から見える母なる大地「地球」は、とても美しいです。その地球のアチラコチラで、今年も人間同士の争いや様々な自然災害が発生し、怖い病気も蔓延しました。心が痛むことばかりですが、やっぱり地球はいつまでも青く、瑞々しい美しさを保って欲しいものです。







1年を振り返り、思うことは山ほどあり、心残りや反省すべきことも正直一杯あります。でも今は、少しだけ身体を休ませて、また明日からエネルギーを振り絞って頑張ってみようと思います。年内は29~31日までお仕事。元旦だけは一応お休みで、2日から仕事始めとなります。なお、恒例の新年のご挨拶は、ここでは特に書きませんでしたが、今年も身内に不幸がありましたため、昨年に引き続き遠慮させて頂きます(ブログの更新自体は気分次第ですると思います)。


最後に本日の音楽は、ロシアの作曲家グリンカ (Mikhail Ivanovich Glinka, 1804-1857)のピアノ作品「A Farewell to Saint Petersberg」(1840年作)から「The Lark (雲雀)」No. 10です。これをBalakirevが編曲したピアノ版でお届け致します。この曲を聴きながら過ぎ行く年を回顧しますと、また違った想いも湧き出ずるような気が致します。


それでは皆様、どうぞ良いお年をお迎え下さいませ。




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